and_MATILDA’s story

《映画×食》想像し、形にする。日々の経過をマイペースに綴る"美味しい"ブログ。

SCENE #8 チビ太のおでん

1月4日のこと。

 

午後からおでんを煮込んだ。

 

それはもう大きな鍋で。

 

炊き出しのような大きな大きな鍋で。

 

ゆっくりゆっくり時間をかけて煮込む。

 

そんなに食べきれるのか?

 

昔は3世帯、11人で住んでいたから昔からこの量なんです。

 

それだけ集まると、振り返ればペロリとやられてしまう。

 

このおでん、正しく祖母の味。

 

昔は、お気に入りのお花屋さんを気遣って鍋ごと暖かいおでんを差し入れしたり。

 

亡くなる4日前程にも、患者友達に差し入れすると言っておりました。

 

うちの鍋から別の鍋に、別の鍋からその家庭の人々に。

 

その気遣いが、

思いやりが、

”美味しい”を生む。

 

このうちで作るおでんはそういう味。

 

私、一番の末っ子なもので、

「チビ太」なんて呼ばれて。 

 

今でもたまに呼ばれるのですが、、、

 

そんなわけで、

今回は「チビ太のおでん」の回です。

 

 

【おでん】

日本の煮物料理、または鍋料理。

「田楽」の「でん」に女性言葉として「お」をつけた言い方。

出汁を醤油などで味付けしたつゆに、大根、ちくわ、卵などさまざまなおでん種を入れて煮込んだ料理。

 

 こんにゃくに斜めにスーッと切れ目を入れまして。

 

練り物、厚揚げなどは一度湯通しして余計な油を落とす。

 

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卵は15個茹でまして。

これだけあると殻が厄介。

 

簡単に剥ける方法が…

「手のひらで転がすようにヒビを入れて剥く」

 

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 これだけでツルリと。

むしろ楽しくなります。

 

自家製の餅を巾着につめまして。

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大根も串が通るほどに下茹でを。

 

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 鍋に入れておくだけなんだけど、

下準備をするかしないかは、やっぱり美味しさに表れます。

 

出汁をとり、

和食でおなじみの調味料たちを加える。

 

火の入りにくい具材から入れる。

 

今回は、初めてで分からなくて、

煮くずれるものまで一緒にやってしまったので、

後にはんぺんは散乱していました。。。

 

きっと煮崩れるんだろうな、とは思ったのだけど。

そんなに気を使う余裕もなく、良しとしました。

 

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ここから、

夕飯時までひたすらじーっくり煮る。

 

祖母は前日から取り掛かっていたようです。

 

味をみて、

味がいまいち違う。

 

また違う。

 

ちょっと味見してみて?

いや、ちょっと薄い。

 

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 わざわざ電話をして

「おばちゃん、おばあちゃんっておでんに何を入れてたか知ってる?」

 

それでも謎は解けない。

 

煮込む間みんなで謎解きを。

 

「おばあちゃんのつゆの色はなぜ濁っているのか」

 

「もっと濃い味だった」

 

しばらくして、

「…もしかして、たまごじゃん?」

 

閃いた。

 

謎は煮続けないと分からない答え。

 

前日から作り初めて、時間をかけて煮込んでいたから

味がしみて濃くなる。

 

煮くずれたたまごの黄身が、

つゆに溶け出してまろやかな味を作る。

 

時間をかけなければ作れない味だった。

 

味見をして、

「そうそう、これこれ」ってね。

 

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使っているものはシンプルで、

特別な物なんて使っていない。

 

なのに、人によって味は変わる。

 

料理なんて、レシピを見ても同じ味はできない。

 

同じ味にしたければ、

 

側で見て

 

食べて

 

五感で

 

しっかり記憶に残すこと。

 

学ぶというより盗み取る?

 

そして自分の味にしていくんですね。

 

何が入ってるか考えながら作る。

 

難しいんだけど、味の勉強には最適で面白かった。

 

これだけ苦労したおでん。

 

数日後、

以前大腸がんで入院していた時に、

念のため聞いておいたレシピが、、、

ひょっこり出てきたのでした。

 

我が家のレシピは我が家の宝。

 

繋げていきたいものです。

 

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《 TODAY'S MOVIE 》

 

まほろ駅前多田便利軒】

監督:大森立嗣

出演:瑛太/松田龍平

公開:2011年/日本

 

イントロダクション|映画『まほろ駅前多田便利軒』公式サイト

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大好きな、まほろ駅前シリーズの一作目。

瑛太と松田龍平のダブル主演の映画。

この二人、便利屋をやっているのですが、

特に松田龍平演じる「行天晴彦」は家族の信頼や愛情というものを知らない。

自分の子供にも会いたくない、触れたくないというような男。

瑛太も家族に対する心の問題を抱えていて…そんな二人の物語。

監督が違うので、ドラマや最新作の「まほろ駅前狂想曲」はもっとコミカルな内容です。

一作目は特に、「苦しい」そんな空気を感じます。

 

とにかく喫煙シーンが多かったり、生活空間が事務所のある雑居ビル。

食生活もひどいものです。

 

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今日の「おでんの話」とは全く真逆。

だからこの映画をチョイスしました。

暖かいシーンの映画というより、どんな人に届けたいか。

そんなことを考えてみました。

 

この二人は、自分のライフスタイルに暖かさなんて求めていないかったかもしれないけど、シリーズごとに情を感じていくのも何となく選んだ理由。

 

「怖いものなんてない」ような、

考えているような何も考えていないような、猟奇的な所憧れるけどね。

 

《 TODAY'S BGM 》

綺麗な音楽を。心に休息を。


Yael Naim - Far Far - Official Video - YouTube

 

 Good night...


and_MATILDA♡